ハーネマンのホメオパシーに対する考え方を示した著書に

ORGANON OF THE RATIONAL ART OF HEALING」

があります。

organon
everymanslibrarycollecting.com


Organonは、
その真意を理解する人は少ないと思います。

この本は、
一度読んだだけでは理解したようで理解していなかったのが
二度目に読んだときに気がつくことがあります。
さらに
3度目には新しい発見があるのです。

また
ハーネマンが新しい発見のたびに改訂版を出版しているように
第六版でさえ完全なものではありません。

そのため
この本の記述をバイブル的に盲信することは危険ですし、
逆に
自分の都合の良い解釈に置き換えることにも細心の注意が必要です。

当時の時代背景を考慮しながら、
あらゆる知見を取り入れて解釈する必要があるのですが、
聖典のような完全なものではなく
改訂版毎に進歩していること、
難解なドイツ語や英語の言い回しを充分に理解するという
時間のかかる困難があります。

ある程度の知識を事前に持ってから読まないと
途中で本を閉じてしまいそうです。

Organon
ホメオパシーの実践経験があって、
はじめて深く理解できる内容が多いと
思います。





まずは
ホメオパシーを始めたら
一度
Organon全体を読んでおいてください。

内容は無理して理解しなくていいと思います。

そして
ホメオパシーの経験を積み始めたら、
再び読んでみてください。

そして
充分な経験と智恵がついたら、
もう一度読むことをお勧めします。

でも、
Organonを絶対的なものと考えないで、
柔軟に読んでいただくことをお勧めします。




1810年 Organon出版

題名は、「Organon der Rationellen Heilkunde


Organon of the rational art of healing

Aphorisms – 271 初版には目次はありませんでした。

英語版は1913年に出版されました。

1811年には
Materia Medica Pura 」が発刊されています。


 

1828年「慢性病論:Chronic diseases, their Peculiar Nature and Homoeopathic Treatment

慢性病論は
Organon4版の1年前に出版されました。



 

改訂版の発行

Organonは、
初版のタイトルOrganon der rationellen Heilkunde

第二版からNovum OrganonOrganon Der Heilkunst (New Organon)に変更されました。

その後経験を積み、
研究を重ねるにつれて次々と改訂版を発行していきます。

第二版1818

第三版1824

第四版1829

第五版1833

第六版 
Organon最後の版である第六版は、

ハーネマンが1842年に書き上げたにもかかわらず、
妻であるメラニーが保管したまま
公開されることはありませんでした。



これには
様々な推測がなされています。

ハーネマンの死後、
妻のメラニーが彼の病院を引き継ぎましたが、
メラニーは、
Allentown Academy
での医学の学位取得に失敗したことから、
フランス政府に
法的に違法開業とみなされたトラブルなどが原因の一つとされています。

メラニー没後、
第六版は娘婿のCarl von Bonninghausenが保管していました。

それを1920Haehlが入手。
Boerickeに資金援助を要請し、
1921
年にドイツで初めて発刊されたのです。

その後
Boericke
が英語に翻訳し、
1849年にDudgeonが訳した第五版とまとめて
1922
年に英語版が出版されました。

Boerickeの死後、
第六版の原版は
James Wardが保管し、
Wardの死後、
家族が保管。
その後
1972年にカルフォルニア大学の図書館に寄贈されています。


現在では
1997年以降、
第五版と第六版共にインターネット上のいくつかのウェブサイトで一般公開され自由にダウンロード、閲覧することが出来ますので、
是非読んでみてください。

http://www.homeopathyhome.com/reference/organon/organon.html


また
日本語訳でもOrganonが出版(医術のオルガノン第六版;ホメオパシー出版刊)されています。

これはなかなかの労作で、
日本語化には言語表現形の違いからそうとうな翻訳能力と知識が必要であり、
訳出には苦労されたのではないかと思います。

日本語版で読む場合には、
ちょっとしたニュアンスを感じ取るために、
英語版(できればドイツ語版)と
照らし合わせて読むことをお勧めします。


文責:森井啓二

引用

臨床家のためのホメオパシーノート 基礎編 (Nanaブックス)
森井 啓二
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
2010-09-18